「大事なのは集中・執念・我慢」「柔道は自己研鑽」大野将平選手 原沢久喜選手が子どもたちに約束したこと

「大事なのは集中・執念・我慢」「柔道は自己研鑽」大野将平選手 原沢久喜選手が子どもたちに約束したこと

山口県出身で柔道オリンピックメダリストの大野将平選手と原沢久喜選手が山口市で柔道教室を開きました。教室は次世代のアスリートを育成する目的で山口市が開いたもので市内のスポーツ少年団の少年少女58人が参加しました。

講師は山口市出身でオリンピック2大会連続金メダリストの大野将平選手。下関市出身でオリンピックで2大会連続で銀メダルを獲得した原沢久喜選手です。

それぞれの得意技である「大外刈り」、「内股」のコツを伝授しました。
教室の後半では、子どもたちの代表10人対大野選手、原沢選手による団体戦が行われました。小田浩史tysアナウンサーによる実況中継風でお伝えします。スポ少代表3人目は、小郡柔道スポーツ少年団、齋藤六星くんです。体重差3倍以上、大野選手と相対します。逃げる大野選手になかなか組ませてもらえません。ここで原沢審判から大野選手に指導が入りました。
不利になったは大野選手、ここで本気を出しました。齋藤くんを持ち上げる、22キロの体が宙に舞う。倒したが、原沢審判、今度は見ていない!無効です。両者譲らずゴールデンスコアに入りました。4歳の齋藤くん、ここで、背負い投げ。原沢審判の手が上がった、一本!齋藤くん、オリンピック金メダリストに大金星です!10人では決着がつかず、代表戦にまでもつれた試合は大野選手、原沢選手が勝利しました。

大野選手と対戦した生徒(中学2年生)
「オリンピック出て世界一取った人はスピードがやっぱ違いました。投げられた時は気持ちよかったです。回りすぎて気持ちよかったです」団体戦は大野選手自身が提案して実現しました。
そこには、「本物に触れてほしい」との思いもありました。

大野将平選手
「子どもたちにも楽しんでもらったり、実際に試合の緊張感を味わってもらったり、本当の強さを肌で感じてもらいたかったりと、ふだんの柔道教室と違ったチャレンジを私たちはさせてもらったので、そういった意味でも充実した時間でした」原沢久喜選手
「山口県の子どもたちに柔道やりたいなって思ってもらったり、ああいう選手になりたいなって思ってもらえるようにこれからも頑張っていきたいなという思いです」今後も教室を続けたいという両選手。「また近いうちに会いましょう」と畳の上での再会を子どもたちと約束しました。そして、柔道教室終了後、大野選手、原沢選手がインタビューに答えてくれました。今回の教室について、柔道の未来について、そして山口県への思いについて語ってくれました。緊張感ありありの私をほぐそうとしてくれたのか、拍手で出迎えてくれたお二方。

改めて近くで見ると強そうです・・・。

まずは、今回の教室を開催するに至った経緯を聞いてみました。大野将平選手
「自分が通ってきた道で、山口にだけなかなか貢献できていないなあという思いは強かったので、自分自身2度オリンピックを勝たせていただいて、そういった一つ恩返しするタイミングを非常に考えてて、原沢選手にも相談していた中で、今回このような企画をいただいたので、ほんとに大変感謝しています」
子どもたちより原沢選手のほうが緊張してたなっていう、最初はそんな感じで見てましたね」原沢久喜選手
「いや、緊張してるつもりはなかったんですけど、顔に出てたんですかね」
大野選手「ちょっと教え方が硬かったですね」
原沢選手「あー、それは思いました」

同じ山口県出身で、年齢も一つ違い。
仲の良さが伝わる掛け合いに私の緊張もほぐれてきました。ところで、私には教室で気になったことがありました。小田アナ「乱取りの中では、原沢選手は投げられてあげるみたいなシーンが多くあったと思うんですけど、大野選手は小さいお子さんも一回投げてみるみたいなそういうシーンも見られましたけど、その辺りはどういう気持ちでやられてましたか」大野選手
「投げられることは自分じゃなくても、私以外でもできると思うんですよね。大人が投げられてあげてっていう稽古はできると思うんですけど、やっぱり大野将平とやっている意味としてはですね。ある程度本番のように、けがしない程度の威力で実際にその技を味わってみるのが私と乱取りしてる醍醐味と言いますか、小さい子どももちゃんと投げたいというのは一つありますね」自身も学生時代、オリンピック王者に投げられ続けたという大野選手。
投げられる時に感じた怖さや悔しさが選手を成長させてくれると信じています。
そうして突き進んできた柔道人生、大野選手、原沢選手ともにことしで31歳を迎えます。

大野選手
「気がついたら、お互い30までやってた感じで、何か努力というよりかは日々必死にもがいてあがいてやってた結果が今ということなので、あんまりそういう考えてなく無心で突き進んできたような感覚はあります」

10年後、20年後も強い日本であるために、子どもたちに伝えたいことがあります。

大野将平選手
「きょうの子どもたちも続けていくうちに、武道、柔道の厳しさにも直面すると思いますので、そういったときにですね、きょう私言いましたけど、集中、執念、我慢。その中でも我慢というのが一番大事だと感じてますので、武道を通じて我慢強い、今の時代に足りないものを持っている人間性を養って欲しいですね」原沢久喜選手
「やっぱり武道って、ほかのスポーツと違って自己研鑽というか、本当に己との戦いだし己を磨いていくということではほかのスポーツと差別化できるところで、そこから来る精神力であったり、礼節もそうですけど含めてほかのスポーツと違って磨けるものがあるんじゃないかと僕は思いますね」大野将平選手
「この一回に限らず、しっかり継続して地元に帰って、柔道を通した貢献というのを続けていきたいなと思いますし。我々もまたことしも来年もかえってきましょう」
原沢久喜選手「はい」

詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tys/289893

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