「無刀取り(むとうとり)」は、日本の武道、特に剣道や合気道などで使われる用語で、相手が持っている刀や剣を使わずに、素手や他の手段で相手の刀を取り除く技術や方法を指します。この技術は、剣や刀を持っていない状態でも相手の武器を制圧できることを目的としており、主に自己防衛や攻撃の制圧を意図しています。
具体的には、相手が刀を振りかぶっている場合や刀を持ったままで攻撃してくる場面において、その刀を無傷で取り上げる(または制圧する)ことを目指します。無刀取りは単に武器を奪うだけでなく、相手の攻撃の意図を見抜き、適切なタイミングでその動きに対応するための高い技術と反応速度が要求されます。
無刀取りは、合気道や武道の稽古の中でも特に重要な部分であり、力に頼らず技術とタイミング、相手の力を利用することが重視されます。また、無刀取りの技を身につけることで、武道家は刀を使わない状況でも、相手に対して優位に立つことができるとされています。
「無刀取り」は柳生流(やぎゅうりゅう)の剣術にも関連があります。柳生流は、日本の伝統的な剣術流派の一つで、特に剣の技術と戦術において高く評価されています。この流派は、剣の使い手が相手の攻撃をかわし、素早く反撃することを重視しています。
柳生流における無刀取りは、相手の刀を制する技術の一つとして知られています。具体的には、相手が刀を振りかぶったり、攻撃してきた際に、自分は刀を持たず素手で相手の刀を取り上げる、あるいは制圧する技です。柳生流の無刀取りは、単なる力での対抗ではなく、相手の動きを読み、適切なタイミングで反応し、相手の力を利用して刀を奪うという非常に高度な技術を含んでいます。
この技は、相手の攻撃を受け流したり、相手の隙を突いて瞬時に刀を取ることが求められるため、反応速度と冷静さが重要です。また、柳生流の流儀では、「無刀取り」の技を習得することで、相手の武器を取り上げることができるだけでなく、自身の身を守るための心構えや戦術を深く学ぶことができます。
無刀取りは、柳生流の流派が持つ「兵法」や「戦術」の中でも非常に重要な要素であり、剣術における力の使い方だけでなく、心技体のバランスを極めるための技として重視されています。
ハリー・ヨシダ
・町の剣道愛好家:
・「剣道上達練習法研究会(所属団体の壁を越えてSNSで繋がるオープンな研究を目的とする集い)」幹事
・枚方の剣道団体に一般会員として所属
・各地の剣道団体や道場に出げいこして打たれて感謝の日々
・剣道未体験者に剣道の楽しさを個人指導する個人的活動もしている。
・剣道人口を増やすことに微力ながら貢献中。